リーズ、3人暮らし

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リーズ、3人暮らし

~2020年3月に、およそ2年の英国リーズ生活を終えて本帰国しました~

グルテンフリー生活中

イギリスでの一番の心配が夫の体調。

夫は数年前からお腹の調子が悪く、過敏性腸症候群IBS)という、いわゆる自律神経の異常や精神的なストレスがお腹にきてお腹がゴロゴロ、下痢や便秘になりやすいタイプ。
病院で内視鏡しても胃や腸に器質的な問題はなく、慢性胃炎、慢性腸炎と診断されています。
おそらく原因は、独身だった数年前、1年間オランダ生活をしていたときの食生活。
3か月間毎日パスタ。その後お腹の調子が悪くなって、米中心の生活にしたものの、チーズ、乳製品、卵は1年通して大量摂取していたそう。
胃薬も常に常備していたそうで…その話を聞くたびに、よく1年がんばれたなぁと思うんです。
もちろん、食生活だけでなくて、相当なストレスを抱えていたと思うので、それも相まってかなぁと。
今回のイギリス行きはオランダ生活の倍の2年間なので、海外赴任者に比べたら短いかもしれないけれど、体調管理が重要になることは間違いない。

まずは、約1年前から取り組んだ食生活改善の話から。

FODMAP食を試してみた

去年の4月に低FODMAP食でIBSが治るという本を読んで、さっそく実行してみた。
でもこれってなかなか大変で、忠実にやると「なに作ったらいいの~?」という状態に。

FODMAPとは
Fermentable 発酵性
Oligosaccharides オリゴ糖
Disaccharides 二糖類
Monosaccharaides 単糖類
And
Polyols ポリオール(キシリトールなど、お菓子などに含まれる)
の頭文字をとった食品のこと。
これらの食品は、小腸で全く分解・吸収されず、腸管に水やガスを増加させたりするので、腸管が膨張して、腹痛や膨満感、便通異常を引き起こすというもの。

例えば
高FODMAP食は、豆類、大豆、ニンニク、玉ねぎ、セロリ、ニラ、ゴボウ、とうもろこし、イモ類、リンゴ、桃、梨、アボカド、パン、小麦、大麦、牛乳、ヨーグルト…
ざっくり言って、発酵食品がまずダメで、パンやパスタ、ラーメンなどの小麦系主食や、乳製品、豆いも類がダメなんです。
逆に低FODMAP食は、米、肉、魚、卵、ほうれん草、ナス、トマト、キュウリ、バナナ、いちご、ぶどう、ナッツ類、豆腐(豆類はだめだけど大丈夫らしい)…などなど。

何がOKで何がダメなのか、ネットで探して、印刷して、冷蔵庫のわきに常に貼ってあります。
永遠に食べられないわけではなくて、まず4~6週間しっかり高FODMAP食を避けた導入期を経て、その後チャレンジ期として、高FODMAP食品を少しずつ食べていき、FODMAPの何の成分が引き金になっているのかを探り、過敏に反応する食品を見つけたり許容量を知る、という流れです。
小麦は、カレールーや、もっと細かくみれば醤油にも入っていて、カレーはルーを買わずにスパイス混ぜて作ったり、醤油はたまり醤油を使ってみたりしました。
だいたい夏ぐらいまでやってみたものの、症状が出てつらいのは夫だけれど、料理をつくる私も何度もくじけそうになりました…。
スーパーに行っても、高FODMAP食を買わないように気をつけたり、それでも夫のお腹の調子が悪いときは、何か入れてしまったかな…と考えたり。
意外と肉魚卵のたんぱく質はOKなので、お弁当には毎日メインの肉類と卵焼きでスペースを埋めて、他は食べられそうな野菜を入れて。

意外にも卵が原因だった

9月ごろ、夫の体調がとっても悪く、お腹の不調からくる頭痛に苦しんで、頭痛薬も頻繁に飲むように。
それも、平日の適度な緊張感から解放されて、リラックスしている土日に頭痛がくることが多い。
それに、朝の疲労感も半端なく、いつも朝だるそうでした。
本を読んだことをきっかけに、今度は遅発性アレルギーの疑いを考えて、アレルギーテストを受けてみることに。
IgG検査は、日本小児アレルギー学会では推奨されていません。
日本小児アレルギー学会 - 血中食物抗原特異的IgG抗体検査に関する注意喚起

でも、検査結果もひとつの指標として、知っておきたかった。
もう高FODMAP除去食を半年近く行っても、いっこうによくならないので(ゆるすぎたのかもしれないけれど)、どうしたらいいのか知りたかったんです。
ちなみに、即時性アレルギーを調べるIgE検査ではすべて陰性でした。

IgG検査は血糖チェックするような小さな採血キットで採血して郵送すると、3週間後くらいに検査結果が送られてきます。
たしか3万円くらい…値段はやたら高いけれど…。

そしてその結果、銀杏、卵白、牛乳が非常に上昇、卵黄も上昇していました!

卵!卵焼きや味玉作って、毎日お弁当に入れていました!!(ごめん…)
親子丼も、夫が休日にときどき作ってくれていたし、手軽なたんぱく源として重宝していました。
まさかまさか…。
意外なのが銀杏。去年の冬に、夫と銀杏拾って、炒って大量に食べたのが原因かも…。
牛乳はもともと高FODMAPだったし、私もあまり飲まなかったけれど。
そして、小麦はこの検査の反応ではそれほど上昇していませんでした。

これを機に、卵、牛乳は止めました。

ポタージュやホワイトソースは豆乳で代用、マヨネーズも卵が入ってないもの、卵なしのハンバーグ、ちくわや練り物も、卵白が入ってないものを購入するように。だいたい3週間くらいして、夫いわく朝のだるさがなくなっていたので、卵の影響かなりあったのかも。お正月にうっかり卵料理を食べたときの疲労感が強かったようで、卵はこれからも避けていくことになりそうです。

グルテンフリー生活は継続中

小麦はIgGはそれほど上昇してはいないものの、主食として食べるとおなかがゴロゴロするので、これも引き続き食べない生活をつづけています。でも量がそれほど多くなければ食べられそうなので、料理でまぶすのには主に米粉を使っているけれど、多少小麦粉まぶしても大丈夫。餃子はふたりとも好きでよく作るけれど、最近はスーパーで、米粉でできた餃子の皮が売っているので、それで作ったりしています。
日本よりも小麦が主食の海外のほうがグルテンフリー料理が進んでいそうだし、それはよかったかも。
高FODMAP除去食をしているときは、発酵食品もガスを発生するので避けていたけれど、今は納豆、キムチ、豆乳ヨーグルト(乳酸菌で発酵)、ぬか漬けなど、気にせず食べています。もしかしたら食べないほうがいいのかもしれないけれど、これくらいはいいかなと。

食事制限をして約1年。
はじめは意気込んで「料理で治すぞ!」と思っていたけれど、いっこうによくならない症状に、勝手に私が落ち込んでいました。
今はFODMAPを意識せず、卵、牛乳、小麦を避けるだけにしています。
一生食べられないわけではないので、これで体調復活して、いつかまたラーメン一緒に食べられる日が来るといいなぁ。

イギリスも米は買えるようなので、米中心の生活で、イギリスにある食材を使ってグルテンフリー生活の様子もブログに載せていきたいと思っています。